2005年6月23日

冨田ラボ ~ アタタカイ雨 feat. 田中拡邦 (MAMALAID RAG)

6月22日の発売から1日遅れで買いました。
”冨田ラボ ~ アタタカイ雨 feat. 田中拡邦 (MAMALAID RAG)”
私はJ-POPなんて冨田恵一がらみじゃないと滅多に聴かないひとなので、
田中拡邦という人もMAMALAID RAGというバンドも知りません。
ってか、Shipbuildingのアルバムですら、
聴く前から知ってたのはユーミンとキリンジくらいで・・・。

こういうのを癒しというのかなぁ~。
なんだかホンワカしちゃう優しいメロディに、これまた癒し系の声の田中拡邦さん。
イントロのストリングスだけで、冨田アレンジってわかっちゃうところが凄いですね。
ドラムはやっぱりよく叩くし、
サビのスネア・ドラムはやっぱりカウンターでした(笑)。
SOULHEADでガンガンぶちかましたと思ったら、今度はバラード。
懐の広さを感じます。

是非、万人に聴いてもらいたい曲。
ちなみに、2曲目の「Your Time (edition 1)」は、
現代のトッド・ラングレンって感じでした(笑)。



2005年6月18日

Keith Jarrettの「The Melody at Night, With You」

キース・ジャレットは、私が好きなジャズ・ピアニストの中でもビル・エヴァンスに次ぐ存在なのですが、
彼のソロ作品って、時によって結構疲れたりします。
勿論、演奏は大好きなのです。
ですが、自分の体調とか精神状態にもよるのですが、
キースのソロ・ピアノにリスナーとして真っ向から立ち向かおうとすると、
案外簡単に負けることがあります。
ソロって、聴くほうにもかなりの集中力を要する部類の音楽なのです。

キースのソロのなかで、比較的構えずに聴けるのがこの1枚。
ジャズのスタンダードを、ひたすらメロディを慈しむように奏でているアルバムです。
まず選曲が素晴らしい。
キースのアルバムでは、あまり有名ではないものの、きらりと光るスタンダード・ナンバーに出会うことがあります。
例えばWhisper Notのアルバムに入っている「All My Tomorrows」とか、
ソングブックというDVDに収録されている「Then I'll Be Tired Of You」など・・・。
他にも沢山あるのですが、彼のアルバムを聴くときの”発見”という意味で、密かな楽しみなのです。
この「The Melody at Night, With You」というアルバムのなかにも、
「My Wild Irish Rose」、「Something to Remember You By」、「I'm Through With Love」なんていう、
聴きなれないが、嬉しくなってしまうような美しいメロディを持つ曲を演奏してくれてます。
一番のお気に入りは「Be My Love」。

慢性疲労症候群という聞いたこともないような病から立ち直ったキースが、
まず復帰作としてスタンダード曲集というフォーマットを選び、
張り詰めたインタープレイもなく、
ただひたすらメロディを美しくリスナーに伝えることを目的としたような意図が感じ取れる1枚です。

JAZZをあまり聴きなれていない人、
ひたすら美しいスタンダードを味わいたい人、
良いBGMを求めている人、
全ての人に推薦できるアルバムです。



2005年6月12日

曲を生かすも殺すもアレンジ次第

CDとか聴いて「いい曲だなぁ~」って思うこと、よくありますね。
こういう場合、一般的には曲の良さは意識するけれど、
編曲の良さはあまり気に留めないケースが多いと思います。
勿論、コアな素材としての曲が良くなければ人の心を動かすことはできないと思いますが、
その素材をフルに生かすのが編曲(アレンジ)というものだと思います。
そう思うようになったのには理由がありまして・・・

JAZZの場合、スタンダード・ナンバーは良く取り上げられます。
スタンダードを演奏する場合、ミュージシャンは演奏し古されたその素材を、
より自分らしくプレイするために自身の解釈をもって演奏します。
曲に対する解釈を基にした何らかのオリジナルな要素がなければ、
単に人の真似ごとになってしまい、
そのプレーヤーのクオリティが疑問視されるケースが多いのです。
この解釈とは、ソロにおけるインプロビゼーション(即興演奏)に表れることも多いですが、
基本的には曲をどのようなテンポ、リズム、ノリで演奏するかというところから始まると言っていいでしょう。

GRP ALL-STAR BIG BANDのアルバムは、
それまで私があまり聴かなかったビッグバンドの演奏に興味を持たせてくれたものですが、
その中でアレンジャーとして活躍している Michael Abene (マイケル・アベーニ)という凄い人を知りました。
このアルバムは、GRPレコードの10周年を記念したお祭り要素もあるもので、
基本的に親しみやすいスタンダード・ナンバーをビッグバンドのフォーマットで演奏しています。
ところが中身はお祭りどころか非常に濃くて、
聴き古されたスタンダードがメチャメチャ斬新なアレンジで展開されるスリリングさを味わうことができます。
Abeneが編曲を担当しているのは「Sister Sadie」と「Airegin」ですが、
後者は特に考えつくされた音の重なりや構成を持った、素晴らしいものになっています。
後に来日し、日本でのライブ演奏も発売されていますが、その中の「Oleo」を聴いて、
文字通りブッ飛びました。
こんな「Oleo」、想像もできなかった。。。
それまでビッグバンドといったら Gil Evans や Marty Paich なんかも聴いていましたし、
”ルパン三世”のテーマなんかはカッコ良くて凄く好きでした。(高橋達也と東京ユニオンだったっけな・・?)
しかし、この Abene という人・・・、
頭の中はどんな構造になっているのか不思議に思えるくらい、凄い編曲をします。

前にこのブログで書いた冨田恵一というひと。
スピッツのトリビュートアルバムで、スピッツがヒットさせた「楓」という美しいバラードを、
ヴォーカルにユーミンを迎え、見事なまでに軽妙なポップス調に仕上げています。

やっぱりアレンジって大切なのですね。曲の良さを引き出すために。。。

GRP ALL-STAR BIG BANDGRP ALL-STAR BIG BAND LIVE!一期一会 Sweets for my SPITZ

2005年6月 7日

BILL LaBOUNTYのアルバム、"Bill Labounty"

個人的には、AORはこの名盤なくして語れないと思っている一枚
70年代後半から80年代初頭にかけて全盛期を迎えたAOR。
当時はDavid FosterやJay Graydonあたりがプロデューサーとして引っ張りだこで、
とりあえずこの2人が手がけた作品は片っ端から聴いてみようと、
カセットテープを買い込んだ上で、レンタルレコード屋に日参してました。(笑)

このアルバムを聴いたときは、脳天直撃でしたね~。
一曲目の「Livin' It Up」を聴いたら、ラストまで聴かずしてどうする!
って感じでした。
Bill LaBountyって、声はいいんだけど顔みるとサエないオッサンなんです。
Christopher Crossを初めて見たときの衝撃ほどではないですが・・・w。

とにかく曲がいい。
駄作が全くなく、粒が揃いすぎてるくらいにいいんです。
歌もいい。
そして、バックのウエストコースト・ミュージシャンらがまた最高にいいのです。
こんな取り合わせ、当時のAORでもあんまりなかったくらい、ハマってます。

前にこのブログで書いたJeff Porcaroも、
「Look Who's Lonely Now」あたりでは持ち前のシャッフル・グルーヴを出しまくり。
個人的には、ギターのDean Parksが光ります。
この人、普段はあんまり目立たないんですが、
「Dream On」のソロはフレーズ、構成力含めてまさに完璧。
当時は音楽をやっていたので、演奏側からの視点で聴いた記憶も強いのですが、
Steve Lukatharの「Look Who's Lonely Now」でのカッティングもかなり好きでした。
とにかく!
AORを語る上では外してはならない名盤ですね。

しかし、日本側の製作の人も、
「Look Who's Lonely Now」に「メランコリーの妙薬」なんて邦題、
付けないで欲しいなぁ・・・(笑)




2005年6月 5日

ソニー・クラーク(Sonny Clark)というピアニスト

日本では人気のあるソニー・クラークですが、本国アメリカではほとんど無名だったらしいです。
誰だったか失念しましたが、その昔、日本でのライブでミュージシャンがソニー・クラークの「Cool Struttin'」を演奏した時に浴びた大歓声に驚いたそうです。そのミュージシャン曰く、「(米国では)誰も彼(ソニー)のことを知らないから・・・」。
BLUENOTEのアルフレッド・ライオンですら、「どうしてソニー・クラークがこんなに日本で売れるのかわからない」と言ったとか・・・。

ソニー・クラークのアルバムでは、一般的に「Cool Struttin'」が有名です。
曲はいいし、レコーディングのメンバーを併せて、「これぞハードバップ!」って感じのアルバムです。
ジャケットも素敵だし・・・w。
アルバムの中では、タイトル曲よりも「Blue Minor」が特にいいですね。
ジャッキー・マクリーンのアルトサックスも泣いてるし、愁いを帯びたような独特のタッチのピアノもいい感じです。
しかし、私はどちらかというとTIME盤の「Sonny Clark Trio」のほうが好みです。
フォーマットはトリオで、全てソニー・クラークのオリジナル曲で構成されています。
彼のピアノは、「Cool Struttin'」とタッチとかなり違っているように思えます。切れ味がいいというか、かなり快活かつ雄弁で、演奏することをひたすら楽しんでいるように聞こえます。
Junkaなどはその典型的な演奏ですね。

「Sonny Clark Trio」というアルバムはBLUENOTE盤とTIME盤があって、世間的にはBLUENOTE盤のほうが人気があるようです。
どちらも捨てがたいのですが、どうしてもTIME盤のほうを聴く機会のほうが多いですね、私の場合は。。。


Sonny Clark Trio [TIME盤]

2005年6月 3日

Gino Vannelli(ジノ・ヴァネリ)の「Brother To Brother」

Gino Vannelliって、何もかも濃いですよね。
ラテン系の血というか・・・声も歌い方も濃いんです。
頭は髪の毛が爆発してるし、胸毛もじゃもじゃを強調するような衣装で歌ってた写真は、キャラ的に彼の声と妙にマッチしているような気がします。(笑)
このBrother To Brotherがリリースされた1978年、私はアメリカで高校に通っておりました。(歳がバレますが・・・w)
FMから流れる”I Just Wanna Stop”を聴いて、「いい曲だし、歌うめぇなぁ~」と思った記憶があります。
初めてアルバムを聴いたときは、1曲目の”Appaloosa”でまずブッ飛びました。
なんだこのカッコいいギターソロは!
Carlos Riosというギタリスト、A面(昔のアナログ版的に)ではサンタナみたいなギターを弾いてます。
ところが、B面に移って”Brother To Brother”になると、突然Larry Carltonバリのギタリストに変身するのです。

大学に入ってドラムを止めた私はベースを始めました。
当時、このアルバムの”Feel Like Flying”のJimmy Haslipのベースラインを一生懸命コピーしたものです。この曲のベースは歌っています。
何故なら”Brother To Brother”のソロのコピーはムリだから(笑)。
Gino Vannelliのヴォーカルもいいですが、このアルバムの聴き所のひとつはJoe Vannelliのピアノです。
”Brother To Brother”のコードを聴くと、今でも背筋がゾクっとしますね。

Gino Vannelliの曲って、この後に出た名作Nightwalkerにも言えることですが、詩が似通ってます。 同じようなフレーズが何回も出てくるんです。これも「濃さ」でしょうか・・・w。

Gino Vannelli: Brother To Brother

http://www.ginov.com/