2006年10月 2日

Keith Jarrett - At The Blue Note. The Complete Recordings

Keith Jarrett - At The Blue Note. The Complete Recordings休日を利用して久しぶりに聴いた、キース・ジャレットの"Keith Jarrett at the Blue Note: The Complete Recordings"。
全38テイク(曲としては41曲)からなるこのコンプリート盤は、1994年の6月3日~5日の3日間、ニューヨークのブルーノートで行われたトリオのライヴを全て収録したもの。
全く驚いてしまうのは、この3日間のライヴで演奏した41曲のうち、ダブりはPartnersという1曲のみで、あとは全て違う曲であるという事実。
普通、バンドにもレパートリーというものがあって、このようなライヴを3日間で6セットもやると、少なくともいくつかは同じ曲が出てくるはず。
多分そのほうが演奏者も楽だし、馴染みの曲をやれば客も喜ぶ。
スタンダード・ナンバーを共通語としているところが、そこがこのトリオの凄いところなんだろうな。

場を提供したブルーノートの徹底振りも見事で、このライヴに関しては事前に禁煙が伝えられ、演奏10分前からは飲食物のサービスも中断されたのだとか。
緊張感も高まるというもの。
キースのコンサートには度々足を運んでいるが、雰囲気はジャズのコンサートというより、クラシックそのもの。
咳払いさえはばかられる。
そういう背景から、この録音には、ビル・エヴァンスのトリオが1961年にヴィレッジ・ヴァンガードで演ったような雰囲気は微塵もない(笑)。

バラード好きとしては、"Skylark"や"Everything Happens to Me"、"My Romance"がたまらない。
このトリオをブルーノートのようなホールじゃないところで聴けたアメリカ人達が羨ましい限りだ。


Keith Jarrett - At The Blue Note. The Complete Recordings

Friday, June 3rd, 1994, 1st set

1. In Your Own Sweet Way
2. How Long Has This Been Going On?
3. While We're Young
4. Partners
5. No Lonely Nights
6. Now's the Time
7. Lament

Friday, June 3rd, 1994, 2nd set

1. I'm Old Fashioned
2. Everything Happens to Me
3. If I Were a Bell
4. In the Wee Small Hours of the Morning
5. Oleo
6. Alone Together
7. Skylark
8. Things Ain't What They Used to Be

Saturday, June 4th, 1994, 1st set

1. Autumn Leaves
2. Days of Wine and Roses
3. Bop-Be
4. You Don't Know What Love Is / Muezzin
5. When I Fall in Love

Saturday, June 4th, 1994, 2nd set

1. How Deep Is the Ocean?
2. Close Your Eyes
3. Imagination
4. I'll Close My Eyes
5. I Fall in Love Too Easily / The Fire Within
6. Things Ain't What They Used to Be

Sunday, June 5th, 1994, 1st set

1. On Green Dolphin Street / Joy Ride
2. My Romance
3. Don't Ever Leave Me
4. You'd Be So Nice to Come Home To
5. La Valse Bleue
6. No Lonely Nights
7. Straight, No Chaser

Sunday, June 5th, 1994, 2nd set

1. Time After Time
2. For Heaven's Sake
3. Partners
4. Desert Sun
5. How About You?


2006年10月 1日

Bill Evans - Last Trio Live '80

Bill Evans - Last Trio Live '80ビル・エヴァンスが亡くなったのは1980年9月15日。
このパフォーマンスが収録されたのが1980年8月9日。
エヴァンスが亡くなる前に病院に運ばれた時、医者が呆れるほど手遅れ状態だったというから、その1ヶ月前にこの演奏が映像に収められたとき、かなり具合が悪かっただろうと思うのが普通だろう。
そういう事情を知らない人が「この1ヵ月後に亡くなったんだよ。それも事故じゃなくて肝硬変とかでね。」と教えられたとしたら、かなり驚くだろう。
それほど、この演奏は完成度が高く、不調と思わせる兆候を感じさせない。

1曲目の"Re: Person I Knew"から、ピアノとベースが絶妙に絡む。
マーク・ジョンソンというこの若き(この頃は)ベーシストはたいしたもんだなぁ~とつくづく思うのだが、彼のインタープレイはラファロを彷彿とさせるくらい刺激的でありながら、その滑らかな絡み方は特有で、エヴァンスのピアノにすんなり、かつ見事にマッチしてしまうから怖い。
"Nardis"という曲は、個人的に最も好きな"Explorations"からかなり形を変えてしまっているが、「このトリオで演奏するのが楽しくてたまらない」と言っていたエヴァンスが、「ジョンソンとラバーバラのトリオでこの曲を演奏するならこの形!」と主張しているんだろうな。。。

最後の"Nardis"で、マーク・ジョンソンのソロが終わってトリオが一緒に演奏し出すときに見せるエヴァンスの微笑みに、彼がこのトリオを愛していた証を見るような気がする。
以前の記事でも書いたが、インタビューを受けるときに正面から写るエヴァンスの顔のやつれ方は尋常じゃない。
ちょっと哀しくなる。

ちょっと奇異に感じたのは、ライヴ終了後、エヴァンスがインタビューを受けているときにバンド撤収の絵が写るのだが、マーク・ジョンソンもジョー・ラバーバラも自分で楽器を片付けている。
誰かお手伝いはいないのかなぁ・・・と(笑)。


Bill Evans - Last Trio Live '80

1. Re: Person I Knew
2. The Days of Wine and Roses
3. Your Story
4. Nardis
5. Interview