2007年6月16日

Michael Brecker - Pilgrimage 聖地への旅

Pilgrimage2006年8月録音で、今年2007年1月13日にこの世を去ったマイケル・ブレッカーの遺作。
最初はこのアルバムを聴くのが少々怖かった。
マイケル・ブレッカーは恐らく僕が最も好きなサキソフォン・プレーヤーだが、2年半もの間、白血病と戦い、その闘病生活を終えた後の復帰作であること。
また、このアルバムの全行程を終了した2週間後、この世を去ってしまったこと。
だから、このアルバムにマイケルの”不調さ”が出てしまっているとしたら、精神的にちょっとキツいなぁというのが聴く前の心持ちだったわけである。

ところが杞憂だった。
体の不調など、微塵も聞こえてこない。
パワフルで、ドライブ感もあり、かつあの伸びやかなサックス。
いつも通りのマイケルというより、改めて「この人、凄い!」と思わせる演奏ばかりだ。
周りを固めるミュージシャン達も、文句なしの実力派ばかり。
特に、5曲目のバラード「When Can I Kiss You Again?」の後半のソロが素晴しい。
この曲のハービーのソロも秀逸。

マイケル・ブレッカーは現代の人だから、この後も色々な発掘音源なんかが出てくるだろうけど、このアルバムはかなりの個人的思い入れを含め、今後もずっと聴き続ける1枚になるんだろうな。
しかし、CD内ジャケットの裏面のマイケルの笑顔・・・悲しすぎる。。。


Michael Brecker - Pilgrimage

1. The Mean Time
2. Five Months from Midnight
3. Anagram
4. Tumbleweed
5. When Can I Kiss You Again?
6. Cardinal Rule
7. Half Moon Lane
8. Loose Threads
9. Pilgrimage


Michael Brecker: Tenor Sax & Ewi
Pat Metheny: Guitars
Herbie Hancock: Piano
Brad Mehldau: Piano
John Patitucci: Bass
Jack DeJohnette: Drums

Michael Brecker


2007年6月 3日

Bill Evans - At Shelly's Manne-Hole

Bill Evans - At Shelly's Manne-Holeビル・エヴァンスの作品のなかで、かなりリラックスして聴けるものというのは珍しいかもしれない。
(勿論、主観のレベルだが。)
この“At Shelly's Manne-Hole”は、1963年5月、カリフォルニアのシェリーズ・マンホールに出演したときのライヴ音源。
この演奏には逸話がある。
エヴァンスは最初、旧友のレッド・ミッチェルとのデュオで演奏していたが、途中から他のツアーから戻ったチャック・イスラエルに変わる。
元々ドラマーが不在だったのだが、ピアニストのクレア・フィッシャーの推薦で、エヴァンスの演奏を熱心に聴きに来ていたラリー・バンカーが演奏に加わる。
所謂即席トリオと言ってもいい。
ところが、しっくり来る。
ここで聴けるのは、エヴァンス特有のピーンと張りつめた緊張感あふれる演奏ではなく、肩の力が抜けたリラックスした演奏である。
即席トリオだから、オリジナルが少なく、スタンダードナンバーを中心に構成されているのも、リラックス感を助長しているのかも。

ラファロ・モーシャンのトリオと比較すると、刺激は少ない。
鋭いインタープレイもなく、不満に感ずるリスナーも多いかもしれない。
でも、ここで聴ける「The Boy Next Door」なんかのリラックス感は、個人的には癒しなんだなぁ。


Bill Evans - At Shelly's Manne-Hole

1. Isn't It Romantic?
2. The Boy Next Door
3. Wonder Why
4. Swedish Pastry
5. Love Is Here to Stay
6. 'Round Midnight
7. Stella by Starlight
8. Blues in F
9. All the Things You Are